- 資金調達率は資金調達料の計算レート
- 資金調達率は取引画面で確認できる
- 資金調達率は毎分更新される
- デルタニュートラル戦略でも稼げる
Bybitの資金調達率について知っておくと、取引だけではなく手数料収入で稼ぐことも可能。
ただし、資金調達率に関する注意点を知らないと、稼ぐどころか多くの資金を失ってしまうことも・・・

この記事を読めば、資金調達率の正しい知識が身に付く!
資金調達率の一覧・履歴の確認方法も紹介するので、「確定申告前で履歴ファイルが必要」という人もぜひ参考にしてくださいね。
Bybit(バイビット)の資金調達率(ファンディングレート)とは?
Bybitでは、無期限契約でポジションを持っている限り「資金調達料」という手数料が発生します。
無期限契約とは?
決済期限がない先物取引のこと。
「USDT無期限・USDC無期限・インバース無期限」が無期限契約に該当します。
資金調達率は、上記の「資金調達料」を計算するためのレートです。
- ファンディングレート(FR)
- スワップポイント
- スワップ金利
資金調達率はタイミングによって変動し、プラス・マイナスに分かれるのが特徴。
なお、資金調達率をもとに算出された「資金調達料」は支払うとは限らず、受け取りも可能です。
資金調達率 | ロング(買い) | ショート(空売り) |
---|---|---|
プラス | 支払い | 受け取り |
マイナス | 受け取り | 支払い |
上記のように、資金調達料を支払うか受け取るかは、資金調達率と保有ポジションの関係によって決まります。
資金調達料の発生時間
Bybitでは、日本時間の1時・9時・17時に資金調達料が発生します。
発生時間の直前にポジションを持った場合でも、資金調達料は発生します。
逆に、発生時間までに保有ポジションを決済すれば、資金調達料は発生しません。
資金調達料の支払いを避けたい場合は、発生時間の前にポジションを決済しましょう。
決済処理が完了するまでに数秒ほど時間がかかることがあるので、時間に余裕を持って決済することをおすすめします。
資金調達料の計算方法
資金調達料の計算式は、以下のとおり。
資金調達料=ポジション価額×資金調達率
- ポジション価額=契約数量×マーク価格(USDT無期限・USDC無期限の場合)
- ポジション価額=契約数量÷マーク価格(インバース無期限の場合)
※マーク価格は、注文画面の「契約詳細」で表示されます。
資金調達料を求めたい場合は、上記の計算式に当てはめて計算しましょう。
なお、資金調達率の計算式もありますが、基本的に覚える必要はありません。
なぜなら、資金調達率は取引画面ですぐに確認できるからです。



資金調達率の確認方法を詳しく解説します!
Bybitの資金調達率の確認方法・見方
Bybitの資金調達率の確認方法・見方を、パソコンとスマホアプリに分けて解説します。
パソコンで資金調達率を確認する方法
はじめに、Bybitトップページ上部の「デリバティブ」にカーソルを合わせ、「USDT無期限」などの無期限契約を選択します。


無期限契約画面を開いたら、通貨ペアを選択しましょう。


通貨ペアを選択すると、チャート上部に資金調達率が表示されます。


スマホアプリで資金調達率を確認する方法
まずはBybitのスマホアプリを起動し、以下の手順で無期限契約画面を開きます。
- 「チャート」を押す
- 「契約」を押す
- 無期限契約の種類を選ぶ
- 通貨ペアを選ぶ


無期限契約画面を表示させたら「取引」をタップします。
画面右側に資金調達率が表示されるので、確認しましょう。


Bybitの資金調達率一覧・履歴の確認方法
ここでは、Bybitの資金調達率一覧や履歴の確認方法を紹介。
あわせて、資金調達料の支払い・受け取り履歴の確認方法も紹介します。



履歴ファイルのダウンロード方法もあわせて解説します!
現在の資金調達率一覧の確認方法
現在の資金調達率一覧を確認したい場合は、以下の手順で進めましょう。
資金調達率一覧ページにアクセスしたら、以下の手順で操作しましょう。
- 「実際の資金調達率」を押す
- ベース通貨を選択
- 「全て」を選択


上記を選択後、画面を下にスクロールすると、全通貨ペアの資金調達率の概要が表示されます。
「推定資金調達率」に表示されている数字が、リアルタイムの資金調達率です。


スマホの場合は、画面を右にスクロールすると「推定資金調達率」を確認できます。
資金調達率の履歴の確認方法
過去の資金調達率(履歴)を確認したい場合は、以下の手順で進めましょう。
資金調達率一覧ページにアクセスしたら、以下の手順で履歴条件を設定します。
- 「過去の資金調達率」を押す
- ベース通貨を選択
- 通貨ペアを選択


資金調達率の履歴が表示されるので、チェックしましょう。


資金調達料の支払い・受け取り履歴の確認方法
これまでに資金調達料をいくら支払ったのか、もしくは受け取ったのかを確認する方法は、以下のとおり。
\押すと切り替えができます/
まずはBybitのマイページにログインします。


マイページにログインしたら、画面上部の「注文」から「デリバティブ注文」をクリック。


注文履歴のページが表示されるので、画面左側の「デリバティブ」の項目から「取引履歴」をクリック。


「取引履歴」をクリックしたら、以下の手順で資金調達料の履歴を確認しましょう。
- 無期限契約の種類を選択
- 契約ペアを選択
- 執行タイプで「資金調達」を選択
- 日付範囲を選択


「手数料」の項目に表示されている数字が、資金調達料です。
勘違いしやすいですが、受け取った資金調達料にはマイナス(-)が付いています。
一方で、支払った資金調達料にはマイナス(-)が付いていません。
資金調達料が記載された取引履歴をダウンロードしたい場合は、画面右上の「エクスポート」をクリック。


エクスポート画面に切り替わったら、以下の手順で進めましょう。
- ダウンロード範囲(期間)を選択
- 「今すぐエクスポート」をクリック
- 「ダウンロード」をクリック


以上で、取引履歴をダウンロードできます。
Bybitの資金調達率で稼ぐ方法|デルタニュートラル戦略を紹介
資金調達率で稼ぐ方法としておすすめなのが、デルタニュートラル戦略(デルニュー戦略)です。
ここでは、デルタニュートラル戦略とは何か、やり方・注意点を詳しく解説します。
デルタニュートラル戦略とは?
デルタニュートラル戦略とは、価格変動による損益が発生しない状態を作り、その間に資金調達料を受け取って稼ぐ戦略です。
具体的には、同じ仮想通貨を現物とショートポジション(レバレッジ1倍)で保有することで「両建て」のような状態を作ります。
両建てとは?
同じ通貨ペアで「買い」と「売り」のポジションを同時に保有すること。
両建てだと価格が変動しても損益はプラスマイナス0になるので、損失リスクを抑えつつ、資金調達料を受け取って稼ぐことが可能。



デルタニュートラル戦略のやり方を、くわしく解説していきます!
デルタニュートラル戦略のやり方
- 現物取引で1BTCを買って保有する
- 無期限契約で1BTCのショート(売り)ポジションをレバレッジ1倍で建てる
- 両建ての状態になって価格変動による損益が発生しない
- 資金調達料を1日3回まで受取可能
※1BTCを例に説明していますが、現物取引と無期限契約で「通貨」と「数量」に違いがなければ問題はありません。
上記の場合、現物取引(買い)と無期限契約(売り)で両建ての状態を作っているので、BTCの価格が上下しても損益は発生しません。
そして、資金調達率がプラスの状態であれば、無期限契約のショートポジションで資金調達料を受け取れます。
デルタニュートラル戦略の注意点
- 資金調達率がマイナスだと損失が出る
- 大きな利益を逃す可能性がある
資金調達率がマイナスの場合、無期限契約のショートポジション保有者は資金調達料を支払う必要があります。
特に下降トレンドでは資金調達率がマイナスになる傾向があるので、ポジションを解消して支払いを避けるのがおすすめ。
また、デルタニュートラルは資金調達料をコツコツ獲得していく戦略なので、一発で大きな利益を得るのは困難です。
たとえば、大きな上昇トレンドが発生した時に「現物だけ買っていたほうが儲かった」ということも起こりかねません。
価格変動の差益によって稼ぎたい場合は、デルタニュートラル戦略とは別に現物やポジションを保有しましょう。
Bybitの資金調達率に関する3つの注意点
Bybitの資金調達率に関する注意点を3つ紹介します。
資金調達率は毎分更新される
Bybitの資金調達率は1分ごとに更新されるので、ポジションを持っている間は注意しましょう。
資金調達率が変動すると、資金調達料の金額はもちろん、自身が手数料を支払うのか受け取るのかも変わる可能性があります。
たとえば、ポジションを建てた時に資金調達率がプラスでも、発生時間(1時・9時・17時)になるとマイナスに転じていることも。
チャートに張り付く必要はありませんが、発生時間の前には資金調達率を確認するのがおすすめです。
資金調達率の変動幅は通貨ペアごとに違う
Bybitでは資金調達率の変動幅が通貨ペアごとに違うため、ポジションを持つ前にチェックすることを推奨します。
たとえば、インバース無期限契約における資金調達率の変動幅は以下のとおり。
通貨ペア(USD) | 変動幅 |
---|---|
ADA・LTC・MANA | ±0.75% |
ETH | ±1% |
BTC・XRP・EOS・DOT | ±0.375% |
変動幅が大きい通貨ペアほど、資金調達料も上下する可能性があるので注意しましょう。
資金調達率の変動幅一覧は、Bybit公式サイトの資金調達率ページで確認できます。
レバレッジが高いほど手数料も増加する
Bybitでは、レバレッジが高いほど手数料(資金調達料)も増加するので注意が必要。
資金調達料=ポジション価額×資金調達率
レバレッジが高いとポジション価額が大きくなるため、結果的に資金調達料も増加します。
資金調達料を受け取る場合はメリットですが、支払う側になった時に高額なコストがかかるので要注意です。
また、レバレッジが高いと強制決済(ロスカット)も起こりやすく、資金調達料をもらう前にポジションが決済されるリスクもあります。
Bybitでは最大100倍のレバレッジをかけられますが、リスクを抑えるためにも、慣れないうちは低めに設定してくださいね。
【Q&A】Bybitの資金調達率でよくある質問と回答
Bybitの資金調達率でよくある質問をピックアップして回答します。
- Bybitの資金調達料以外で発生する手数料は?
-
Bybitで資金調達料以外に発生する手数料は、以下のとおり。
資金調達料以外の手数料- 現物取引手数料
- デリバティブ取引手数料
- 出金手数料
- クレジットカード入金手数料
- P2P取引手数料
- コンバート手数料
Bybitの手数料について知りたい人は、以下の記事をチェックしてみてください。
あわせて読みたいBybit(バイビット)の手数料は高い?割引があるって本当?徹底解説! この記事で分かること Bybit(バイビット)の手数料一覧 Bybit(バイビット)の手数料の概要・特徴 Bybit(バイビット)の手数料に関するよくある疑問とその回答 結論か… - Bybitの資金調達率は他の取引所よりも高い?
-
Bybitの資金調達率はタイミングや通貨ペアによって変わるため、一概に他の取引所よりも高いとは言えません。
なお、CoinGlassというサイトを使うと、取引所ごとの資金調達率一覧を確認できます。
- Bybitの資金調達率が切り替わる時間はいつ?
-
Bybitの資金調達率は毎分更新されています。
ただし、資金調達率が必ず毎分変動するとは限らず、更新されても数字が変わらないこともあります。
ちなみに、資金調達料が発生する時間は、日本時間で1時・9時・17時です。
- Bybitの資金調達率がマイナスだと手数料はかかる?
-
資金調達率がマイナスの場合、ショートポジション保有者は手数料を支払います。
一方で、ロングポジション保有者は手数料を受け取れます。
ただし、資金調達率がマイナスということは弱気相場の兆候なので、ロングポジションのロスカットには注意しましょう。
- Bybitの資金調達アカウントへの振替方法は?
-
資金調達アカウントへの振替方法は、パソコン・スマホアプリごとにそれぞれ以下のとおり。
- マイページの「資産」から「資金調達」をクリック
- 「振替」をクリック
- 振替元・通貨・数量を設定して「確定」をクリック
- Bybitの資金調達率の計算方法は?
-
資金調達率の計算式は以下のとおり。
資金調達率の計算式資金調達率=プレミアムインデックス+(金利-プレミアムインデックス)±0.05%
なお、資金調達率は取引画面ですぐに確認できるため、計算式を覚える必要はありません。
具体的な確認方法は、本記事内の「Bybitの資金調達率の確認方法・見方」で紹介しています。
【まとめ】Bybitの資金調達率・デルタニュートラル戦略で稼ぐ方法
Bybitの資金調達率の概要や、デルタニュートラル戦略で稼ぐ方法を解説しました。
資金調達率は、無期限契約でポジションを持っている時の手数料(資金調達料)を計算するためのレートです。
資金調達率と資金調達料の特徴は、以下のとおり。
\押して切り替えできます/
- 取引画面ですぐに確認できる
- 毎分更新される
- プラスとマイナスの値が存在する
なお、デルタニュートラル戦略を活用すると、損失リスクを低く抑えながら資金調達料を稼げます。
- 現物取引で仮想通貨を買って保有
- 無期限契約で現物と同額のショートポジションを保有(レバレッジ1倍)
- 両建てになって損益が発生しない
- 無期限契約で資金調達料を得る
資金調達率がプラスの状態が続けば、無期限契約のショートポジションで資金調達料を受け取り続けられます。
デルタニュートラル戦略で手数料収入を得たい人は、本記事を見返しながら実践してみてくださいね。